こんにちは。
私は子供の頃に14年間ピアノを習っており、中上級くらいの曲は弾けますが、現在は息子のための電子ピアノを選んでいます。
私の実家はYAMAHAのアップライトピアノ、主人はカワイのアップライトピアノ育ち。
バンド活動や保育の仕事用に電子ピアノを使用していたこともあり、今回電子ピアノを探すのは3台目です。
ただし、本格的な機能の電子ピアノは、まるで初めてです。
色々な楽器店を回り、色々な角度から試し弾きをして、メーカーごとの特徴を押さえてきました!
今回は、ローランドの電子ピアノの魅力について、長々と語っていきたいと思います。
実は、私の初代シンセサイザーはローランド。(JUNO-Dを使っていました!なつかしい!!)
思い入れのあるメーカーですが、シンセのイメージが強くて、電子ピアノはどうなの?と思いましたが、実際に弾いてみたところ、モデリング音源が面白くてステキです!
いいなと思ったところも、いまいちだなと思ったところも、正直に書いていきたいと思います。
ローランド電子ピアノの特徴
ローランドは、間違えられやすいですが、日本の電子楽器メーカーです。
シンセサイザーやギターアンプなどでも有名な電子楽器専門の会社です。
ローランドは、1970年代に日本で初めて電子ピアノを販売したという、日本の電子ピアノ界のパイオニア。
他のメーカーは、ローランドに追随して技術を伸ばしていったようです。
そんなローランドの電子ピアノの魅力は、モデリング音源と呼ばれる個性の出しやすい音色と、木製+樹脂製のハイブリッド鍵盤です。
電子楽器メーカーならではのローランド電子ピアノの特徴を、解説していきたいと思います。
モデリング音源とは
電子ピアノの音源には、2種類あります。
- グランドピアノ等、本物のピアノの音を一音ずつ録音し、それを音源として入れる。
- サンプリング音源の電子ピアノでは、鍵盤を押すたびに、録音された音のデータを出す仕組み。
- モデリング音源では、録音した音を使用し、生ピアノの出す音の仕組みを計算して音を作り出すシステム。
- 毎回コンピューターが音を作り出すので、アコースティックに近い個性のある音を出すことが出来る。
生のピアノは弦をハンマーが叩いて音を出す仕組みです。
ペダルを踏めば、他の弦も共鳴してきれいな音色が出ますし、倍音と言われる共鳴もあり、それが繊細な強弱表現に繋がっていきます。
サンプリング音源では、一つ一つの音を単純に鳴らすだけなので、強弱はつけられても生ピアノのような広がりを得ることはできません。
しかし、モデリング音源だと、弦の共鳴や倍音までコンピューターが瞬時にシミュレーションして音を発生させることができます。
すると、1回1回違う音を出すことができ、生ピアノに近い個性のある音色を奏でることが可能になっています。
ローランドは電子楽器メーカーなので、YAMAHAやKAWAIのように生ピアノを作っていません。
なので、音源自体は様々なピアノから作り出したものですが、モデリング技術によって多彩な音色を出す、ということを特徴にしています。
LXシリーズになると、このモデリングにつかう電子チップを2基使うことで、さらに豊かなピアノ表現が可能になっています。(ピュア・アコースティック・ピアノ音源)
◎スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源
→DP603、KIYOLA KF-10、HP702、HP704
◎ピュア・アコースティック・ピアノ音源
→LX705、LX706、LX708
ハイブリッド鍵盤
ローランド電子ピアノの一部は、木材と樹脂のいいところを組み合わせた、ハイブリッド構造をしています。
他のメーカーの電子ピアノは、安価モデルでは樹脂鍵盤、上位モデルは木製鍵盤になっています。
- 鍵盤の中は木製、本物ピアノに近いタッチ感
- 木製鍵盤の周りを樹脂で囲むことで、耐久性を維持
電子ピアノは調律がいらないので、鍵盤もメンテナンス不要にするために、ハイブリッド鍵盤を採用しているのが、ローランド電子ピアノの特徴です。
◎ハイブリッド・グランド鍵盤
→LX706、LX708
◎PHA-50鍵盤
→LX705、HP704、KIYOLA KF-10、DP603
スタイリッシュなデザイン
ローランドの電子ピアノは、奥行きの短いコンパクトサイズから、ハイグレードモデルになるとアップライトピアノのようなサイズのものまで、様々な商品展開があります。
そしてどのデザインも、ものすごくスタイリッシュなデザインがいいところ!!
電子ピアノはリビングやダイニングの一角に置くことも多いので、家具に馴染むデザインであることも大切ですね!
個人的には、ローランド電子ピアノのライトオーク調がかっこよくて、インテリアにも合うので好きです。
楽しいレッスン機能
ローランドの電子ピアノは、レッスン機能が充実していて、子供は大喜びです。
ピアノの上達は、家庭での関わり方もかなり重要で、ただ習いに行っているだけでは、中々教本も進みません。
レッスンまでの間に毎日少しずつでも練習していくことが大切です。
そんな時、子供が無理なくピアノ練習を続けられる機能がついているのが、電子ピアノの魅力。
中でもローランドは、ポップスの曲など様々なジャンルをオーケストラで伴奏してくれる機種もあり、子供がピアノへ向かう習慣づけを助けてくれるのです!
内臓曲は機種によりますが、300~400曲を超える機種もあります。
子供には退屈で辛い、ハノンの練習も、伴奏付きで楽しく練習できたり、ドラえもんの曲などポップスの曲も入っていたりして、子どもは大喜びです。
Bluetoothやアプリに対応
ローランド電子ピアノは、ほとんどの機種でBluetoothに対応しています。
スマホやタブレットと電子ピアノをBluetoothでつなぐことで、電子ピアノの高性能スピーカーから好きな音楽を鳴らすことも可能になります。
また、Youtubeに合わせてピアノを弾いてみる!なんてことも可能になります。
さらに、ローランドの電子ピアノでは、スマホのアプリが開発されています。
アプリを使えば、スマホをリモコン代わりに使えたり、レッスンの記録が取れたり、フラッシュカードで音感を鍛えたり、1週間の練習メニューを提示してくれたり…とモチベーションの維持につながる機能が満載です!
- Roland Piano App (LX708、LX706、LX705、HP704、HP702、RP701、F701、FP-90X、FP-60X、FP-30X)
- Piano Every Day (2022年末にサービス終了予定)
- Piano Partner2(FP-10、DP603、KIYOLA KF-10)
- Piano Designer(FP-10以外の全機種)
特に、2022年8月にリリースされたばかりの最新アプリ『Roland Piano App』は、ほとんどの機種に対応しているアプリで、機能が豊富なのでおすすめです!
ローランド電子ピアノは実際どうなの?
ローランドの電子ピアノは、ハイグレードモデルでは、モデリング音源とハイブリット鍵盤により、より生ピアノに近い表現ができます。
実際にローランド電子ピアノを色々と試し弾きしましたが、とにかく音色がきれいだな…という印象でした。
では、ローランドの電子ピアノは実際どうなの?という踏み込んだ意見を申し上げたいと思います。
音色がきれいなのはメリットでありデメリットでもある
とにかくローランド電子ピアノのモデリング音源は、音色がきれい!!!
もちろん、価格が上がればそれはそれはきれいなもので、LX708を試弾した時は、感動しました。
スピーカーも8個付いていることもあり、迫力もありながら、トリルなどの音符もきれいに聴こえました。
ただ、この「きれいに聴こえる」ということは、生ピアノで弾いた時よりも「きれいに聴こえる」ような気がします。
きれいに聴こえすぎる音色が、電子音っぽい感じに聴こえてしまうのかな‥。
これは、クラッシックを弾く人にとっては、デメリットになります。
ただし、昨今のピアノ教室は本当に様々。
発表会でもポップスやディズニーなど、クラシックじゃなくても好きな曲を弾いていいよ、というピアノ教室もあります。
クラシックピアノをバリバリ弾けるようになりたい、という人は別ですが、やはりピアノは音楽表現のツールであり、音楽はクラシックの為だけにあるのではありません。
私もクラシックからロックやポップスと、様々に演奏してきましたが、どのジャンルも素晴らしい音楽です。
そういった意味でも、色々なジャンルでピアノを楽しんで表現したい、という人には、ローランド電子ピアノの音色の綺麗さは、絶対にメリットです。
鍵盤タッチは軽め
ローランドの電子ピアノは、鍵盤のタッチ感は他社よりも比較的軽めです。
高価格帯で採用されているハイブリッド・グランド鍵盤であっても、タッチは軽めです。
ただし、よく調整されたグランドピアノは鍵盤が軽く、弾きやすいという場合もあります。
なので、ローランドの電子ピアノはそのタッチ感を追究しているんだろうなと言う感じ。
ハイブリッド・グランド鍵盤は、鍵盤の見えない部分が長く、支点を長くとることで、鍵盤の奥の方でも弾き心地の良いタッチ感で弾くことができます。
トリルも弾きやすく、強弱表現もつけやすいです。
ただし、それはローランド電子ピアノの上位機種は、センサーが高性能という部分もあるようです。
電子楽器メーカーの強みであると思います。
タッチ感は、人それぞれ感じ方が違うので、普段レッスンで使っている生ピアノと比べてどうか、という点で比較するといいかと思います。
ローランド電子ピアノのシリーズとおすすめ
ローランドの電子ピアノは、グランドピアノモデルからステージピアノまで、様々なラインナップ!
シリーズや用途に合わせた、ローランド電子ピアノのおすすめを紹介します!
初めに、機種ごとの大まかな性能と価格を表にしておきます。
絶対に押さえておきたい性能の差がわかるように、項目を絞っています。
気になったものをチェックしてみてください(^^♪
音源 | 鍵盤 | ペダル | 価格 | |
LX708 | ①ピュア・アコースティック・ ピアノ音源 |
①ハイブリッド・ グランド鍵盤 |
①レスポンシブ・ダンパー・ アクション・ペダル |
約52万円~ |
LX706 | ②プログレッシブ・ダンパー・ アクション・ペダル |
約32万円~ | ||
LX705 | ②PHA-50鍵盤 (ハイブリッド) |
約24万円~ | ||
HP704 | ②スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング音源 |
約20万円 | ||
kiyora | 約40万円 | |||
HP702 | ③PHA-4 スタンダード鍵盤 |
約14万円 | ||
RP701 | ③(サンプリング音源) | 約13万円 | ||
DP603 | ②スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング音源 |
②PHA-50鍵盤 (ハイブリッド) |
③連続検出ペダル | 約18万円~ |
F90X | ①ピュア・アコースティック・ ピアノ音源 |
④別売りペダル(連続検出可) | 約22万円~ | |
F30X | ③(サンプリング音源) | ③PHA-4 スタンダード鍵盤 |
⑤別売りペダル | 約6万円~ |
電子ピアノで最高級モデル(LX)24万円~
LXシリーズは、ローランド電子ピアノの最高級モデルで、ピアノの本質すべてを極めた最高峰プレミアム・ピアノになっています。
その秘密は、”ピュア・アコースティック・ピアノ音源”という最上位のモデリング音源!
特にLX708は、スピーカーが8個付いており、音色の奥行きを出すことが可能です。
また、譜面台もグランドピアノと同じ高さに設計され、鏡面仕上げで高級感もある!!
その分、大きくなるので設置場所には注意が必要です。
LX708は、ローランド電子ピアノの中で一番生ピアノに近い機種になります。(約52万円~)
LX706はスピーカーが6個になり、ペダルが変わります。
ただし、その分の価格が下がるのがいいところ!!
その意味でLX706はすごくコスパがいいし、子供用だったり、ヘッドフォンして弾いたりするなら、こっちで充分!(約32万円~)
LX705は、鍵盤が”PHA-50鍵盤”となり、上位モデル2種よりも価格が抑えられていますが、ライトオークの色味があるので、インテリアにもマッチします。(約24万円~)
子供のレッスンに最適(HP)14万円~
HPシリーズは、エントリーモデルよりも音にこだわったモデルであり、子どものレッスンに最適です。
LXシリーズより低価格で買えますが、”スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源”が採用されており、表現力と弾き心地が良い!
HP704はハイブリッド鍵盤、HP702は樹脂製の鍵盤と、鍵盤に価格差が出ています。
塗装による価格差はありますが、比較すると、HP704は約20万円~、HP702は約14万円~となっております。
小学生くらいの子供になってくると、木製鍵盤の方が表現力が付きやすいので、HP704の方がおすすめです。
価格を抑えつつ、子供の練習用にしっかりとした弾き心地が欲しいならHP704がおすすめです!
KIYORA(きよら)約40万円
ローランドには、kiyoraという珍しい電子ピアノが販売されています。
kiyoraは、カリモク家具とのコラボ商品で、カリモクのこだわりの木を使っています。
値段も、おお高いっ!ですが、とにかくスタイリッシュで家具のような見た目の電子ピアノがいい場合は、kiyoraがおすすめです。
エントリーモデル(RP)コンパクト(DP・F)13万円~
ローランド電子ピアノの中で、ピアノの基本を押さえたエントリーモデルがRP、奥行きが短く、置き場所に困らないコンパクトタイプにDPとFシリーズがあります。
正直なところ、RP701はサンプリング音源なので、ローランド電子ピアノの音色の良さはあまりなく、2万円くらい上乗せすればモデリング音源を採用したHP702が買えちゃいます(´・ω・)
ただ、コンパクトで置き場所に困らないDPとFモデルは、狭小住宅では重宝します!!
特に、DP603はモデリング音源とハイブリッド鍵盤でありながら、コンパクトな電子ピアノとして価格も抑えめで、おすすめです!!!(18万円~)
ただ、ペダルだけは音の広がりがいまいちかも…。
卓上タイプ(FP、GO、RDなど)
ローランドの電子ピアノには、土台がなく持ち運びができる卓上タイプがあります。
GOシリーズは鍵盤軽めなので、いわゆるキーボードです。
RDシリーズは、スピーカーがないので、アンプ等につないで音を出す、バンドやライブ演奏用のモデルです。
FPシリーズは、電子ピアノの機能はそのままで土台はないモデルになり、卓上で使えたり持ち運びができたり…といったことが可能になります。
ポーダブルですが、専用スタンドも販売されているので、据え置き型に変えることもできる優れもの。
FPシリーズには、エントリーモデルから上位モデルまであり、鍵盤や音源も価格に合わせて様々です。
エントリーモデルのFP10は、保育士の練習用にもおすすめ!!(約6万円~)
FP30XとFP60Xは、両機種ともモデリング音源になりますが、FP60Xはヘッドフォンでの音色の立体感にもこだわったモデルです。
FP90Xになると、音源と鍵盤はLX705と同等になり、卓上電子ピアノとは思えないほどのクオリティになりますよ!(約22万円)
Roland FP-90X-BK ローランド 88鍵盤 電子ピアノ
まとめ
ローランドの電子ピアノは、日本で初めて電子ピアノを発売した老舗メーカーとだけあり、特にモデリング音源にこだわりを持って制作されています。
クラシックだけでなく、あらゆるジャンルの音楽を幅広く楽しみたい!!という人には、ローランドの電子ピアノがおすすめです。
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