私は、子供の頃に14年間ピアノを習っており、中上級くらいの曲は弾けるレベル。
現在は小学生の息子のための電子ピアノを選んでいます。
今回、電子ピアノを探すのは3台目。
仕事や趣味のバンド活動で使用していたからです(^^♪
今回は、カワイの電子ピアノの特徴と魅力について、熱く!語りたいと思います♪
私はYAMAHAのアップライトピアノでしたが、実は主人はカワイのアップライトピアノで育ちました。
重厚感のある音色が特徴のカワイピアノですが、果たして電子ピアノはどうなのか、全て正直にレビューしたいと思います。
カワイ電子ピアノの特徴
カワイ(KAWAI)はYAMAHAに次ぐ日本のピアノメーカー。
グランドピアノ、アップライトピアノの、いわゆる”本物ピアノ”は、言わずもがなの品質。
しかも、カワイのグランドピアノは、ショパンコンクールで使用されるほど、世界中で愛好家がいるんです(‘ω’)
さらに、カワイは音楽教室だけでなく、体育教室もあって、教育事業にも熱心です。
そんなカワイの電子ピアノは、木製鍵盤へのこだわりが強く、タッチ感もピアノらしさをとことん追求、そしてピアノメーカーならではの良質なサンプリング音とモデリングも魅力です。
鍵盤とタッチ感へのこだわり
電子ピアノっぽい軽くて安っぽいタッチ感は、クラシックピアノの先生には嫌がられるポイント。
カワイは本物ピアノを作っているメーカーとだけあり、とにかくタッチ感にこだわっています。
鍵盤の材質は、エントリーモデルの樹脂製と、上位モデルの木製鍵盤がありますが、どちらもとにかくタッチ感が好評。
- レスポンシブ・ハンマー・アクションⅢ(CNシリーズ、ES920)
- レスポンシブ・ハンマー・アクション・スタンダード(ES120Filo)
- グランド・フィール・スタンダード・アクション(CA49,CA59)
- グランド・フィール・アクションⅢ(CA701、CA901)
樹脂製鍵盤
樹脂製鍵盤であっても、カワイは本物のピアノらしいタッチ感をとことん追求しています。
特に、樹脂製鍵盤の中でも、「レスポンシブ・ハンマー・アクションⅢ」は、鍵盤ウェイト、レットオフ・フィールが搭載され、またセンサーや音域によるタッチ感も追求したことで、グランドピアノのしっかりとした弾き応えを再現しています。
レットオフ・フィール→アコースティックピアノの鍵盤をゆっくり押さえた時に感じる特有のクリック感を、電子ピアノで再現した機構。
シーソー式木製鍵盤
また、CAシリーズの木製鍵盤はシーソー式といって、グランドピアノが弦を弾くハンマー構造を、そのまま電子ピアノに取り入れているので、タッチ感はまるで生ピアノ。
しかも、カワイの電子ピアノの木製鍵盤は、黒鍵まで木製を使っているんです!!!
もちろん、YAMAHAやCASIOのハイブリッドピアノは黒鍵も木製鍵盤ですが、純粋な電子ピアノですべての鍵盤を木製で作っているのは、カワイだけです。
価格は抑えたいけど、木製鍵盤とタッチ感は絶対にゆずれないポイント!と言う場合は、KAWAIの電子ピアノがおすすめですよ!
SK–EX音源と共鳴モデリング
電子ピアノは、音源の良さも表現力に繋がる重要なポイント。
カワイの電子ピアノには、4種類の音源があります。
HI-XL音源
SK-EXレンダリング音源
HI音源
PHI音源
カワイの電子ピアノのサンプリング音は、カワイが誇る最高峰コンサートグランドピアノ「SK–EX」。
88鍵すべて丁寧にサンプリングされた音源は、その時点で、カワイのグランドピアノファンにはたまらない音になっています。
しかし、サンプリング音だけでなく、共鳴音を表現できるモデリングという技術が、電子ピアノの音色を変化させることに関わってきます。
- グランドピアノ等、本物のピアノの音を一音ずつ録音し、それを音源として入れる。
- サンプリング音源の電子ピアノでは、鍵盤を押すたびに、録音された音のデータを出す仕組み。
- モデリング音源では、録音した音を使用し、生ピアノの出す音の仕組みを計算して音を作り出すシステム。
- 毎回コンピューターが音を作り出すので、アコースティックに近い個性のある音を出すことが出来る。
生のピアノは弦をハンマーが叩いて音を出す仕組みです。
ペダルを踏めば、他の弦も共鳴してきれいな音色が出ますし、倍音と言われる共鳴もあり、それが繊細な強弱表現に繋がっていきます。
カワイでは、音源自体はサンプリングですが、「レンダリング」という共鳴モデリングを採用しています。
つまり、カワイグランドピアノの良いサンプリング音源+共鳴にモデリング、というダブルタッグで、カワイピアノの音の良さと表現力が兼ね備わっているのです!
包み込まれるようなスピーカー
電子ピアノでは、スピーカーの数と位置も重要です。
物理的な数は、やはりそのまま価格差に影響されるので、上位機種の方がたくさんスピーカーが付いているのは当たり前。
ただ、スピーカーの位置によって、同じスピーカー数でも音色の聞こえ方は全然変わってくるもの。
グランドピアノは響板が床面に対して水平に張られているため、その音は上方向と下方向の二方向に放たれるのですが、カワイ電子ピアノではグランドピアノの音の広がりに近づけるための工夫があります。
特に4個以上のスピーカーが搭載されたカワイの電子ピアノでは、上方向と下方向に向けたスピーカーが配置されている機種がほとんどで、包み込まれるような音を表現してくれるんです!!
我が家にあるCA701は、とっても心地よい音色に感動します(^^♪
Bluetoothとアプリに対応
カワイの電子ピアノは、ほとんどの機種でBluetoothに対応しています。
ただし、電子ピアノの高性能スピーカーでスマホやタブレットから音楽を聴きたい!という場合は、
に対応している機種を選んでくださいね!
Bluetooth MIDIは、電子ピアノとアプリをつなぐ機能です。
カワイ電子ピアノには、専用アプリが3つあります。
- PianoRemote →電子ピアノを操作するアプリ
- PiaBookPlayer →内蔵曲の楽譜アプリ
- ピアノジュークボックス →自動演奏アプリ
特にPiaBookPlayerでは、アナログだと大変な譜めくりが、アプリと連携することでペダルで楽譜をめくってもらえるように!
これは地味に嬉しい機能!!
カワイの電子ピアノのレッスン内蔵曲は、クラシックが中心。さすがピアノメーカーといったところ。
しかし、カワイの電子ピアノには、コンサートマジックという機能もあり、指1本でリズムを刻むだけで、曲が弾けちゃうという機能もあります。
これは、ピアノをまだ習っていない娘の方も、大喜びします(^^)
子供が楽しめる機能もバッチリですね♪
カワイの電子ピアノは実際どうなの?
ピアノメーカーらしいタッチ感と鍵盤を追究しているカワイ電子ピアノ。
では、カワイの電子ピアノをたくさん試弾したり、店員さんに色々聞いたりした実際の感想を語っていきたいと思います。
※先に言っておくと、個人的にはカワイ推しです。(笑)
上位機種は文句なし!!!!
正直に言ってしまうと、カワイ電子ピアノの最上位機種は、文句なしの出来栄えだと思います。
CA99や後継機種のCA901ですね。これは、電子ピアノのイメージががらりと変わりました。
何と言っても、響きやタッチ感が、他の電子ピアノとは全然違う。
これは、響板スピーカーと言って、アコースティックピアノについている響板を電子ピアノにも取り入れているのです。
これで、スピーカーからの音の響きは格段によくなるし、モデリングの搭載された音源は共鳴も再現されているし、ペダルを踏んだ時には音の響きで振動を感じます。
でも、めちゃくちゃ値段が高い!!そして響板のおかげで重量もしっかりある。
なので、買う人を選ぶものですが、上級者も満足できるのではないかと思います。
鍵盤へのこだわりを感じるので…
これは、どのメーカーにも言えるかもしれませんが、最近は安い機種でも鍵盤のタッチ感や音源に力を入れています。
電子ピアノは、価格が顕著に物を言う世界です。
高級電子ピアノは、その価格に見合った音を提供してくれます。
では、下位機種では、価格を抑えても良い電子ピアノを提供するための工夫が必要…となると、どうしても、鍵盤蓋の作りとか見た目とか…そういったところにも変化が出るようです。
ある楽器店で、YAMAHA CLP-735WAと、カワイの同価格帯の電子ピアノCA49を弾き比べてみました。
両機種とも15万円から20万円で購入できます。
すると、やはり鍵盤にこだわりのあるカワイでは木製鍵盤であるのに対し、ヤマハはこの価格帯だと樹脂製の鍵盤で、ピアノらしいタッチ感はカワイの方が感じる!!
しかし、鍵盤蓋の作りやペダルの土台など、少しがたつきがあったりして、ヤマハの方が頑丈に作られているように思いました。
(楽器の個体差の可能性もありますが…。)
その楽器店の店員さんも、私と同じ意見でした。
でもその分、カワイは生ピアノに近い電子ピアノを作ることへのこだわりを感じます!!!
限られた予算で、どの部分を大切にするか…という選択になると思います。
カワイ電子ピアノのシリーズとおすすめ
カワイの電子ピアノは、CAシリーズ、CNシリーズ、ESシリーズ、MPシリーズがあります。
シリーズごとの違いと、おすすめモデルを紹介していきたいと思います。
音源 | 鍵盤 | 特徴 | 価格 | |
CA901 |
〇SK-EXレンダリング音源 | ①木製鍵盤 グランド・フィール・ アクションⅢ | 〇カワイ電子ピアノ最上位 〇響板スピーカー搭載 〇グランドピアノにより近い | 約40万円~ |
CA701 | 〇ディフューザー搭載上面放射スピーカー 〇グランドピアノに近い | 約32万円 | ||
CA501 | HI-XL音源(アコースティックレンダリング) | ②木製鍵盤 グランド・フィール・ スタンダード・アクション | 〇こだわりサウンドシステム 〇木製鍵盤搭載のハイグレードモデル | 約27万円 |
CA401 | PHI音源 | 〇楽器店大賞受賞 〇木製鍵盤搭載のスタンダードモデル | 約20万円 | |
CN301 | PHI音源(アコースティックレンダリング) | ②レスポンシブ・ハンマー・ アクションⅢ | 〇レンダリング共鳴 〇上面放射スピーカー搭載 | 約21万円 |
CN201 | PHI音源 | 〇ベーシックモデル | 約15万円 | |
ES920 | HI-XL(アコースティックレンダリング) | 〇セッション機能 〇イコライザー | 約13万円 | |
ES120 | HI音源 | ③レスポンシブ・ハンマー・アクション・スタンダード鍵盤 | 〇コンパクトで軽量 〇ライブハウスに持ち込む人にも◎ | 約18万円~ |
CAシリーズ
CAシリーズは、コンサートアーティスト(Concert Artist)と言って、木製鍵盤を搭載した、アコースティックピアノに近い電子ピアノのことです。
カワイは、このCAシリーズに、とても力を入れているなという印象です。
CAシリーズでは、白鍵はもちろん、黒鍵も木製鍵盤なのがめちゃくちゃいい!!!
CA901
最高級モデルのCA901は、響板スピーカー付き。(約42万円~)
2022年11月に発売された新製品です。
カワイ電子ピアノCA901には、この響板をそのまま電子ピアノの背面に取り付けることで、生ピアノさながらの音の響きを再現しているんです。
ペダルを踏んで弾くと、足に感じる響きの振動と、奏者に音がぐわーんと向かってくる感じ。
本当に感動しました(*´ω`*)
CA99の後継機種として、CA901が2022年11月に発売されましたが、お値段はCA99よりも高くなりました。
CA901では、ナチュラルウォルナット調という、上品でおしゃれな色も発売されて、インテリアにこだわる人にもおすすめです!
本当はアップライトが欲しいけれど、住宅事情等でどうしても置けない、と言う人におすすめの電子ピアノです。
CA701
CA701も、”グランド・フィール・アクションⅢ”の鍵盤を搭載した上位モデル。
CA79の後継機種になります。
CA901と比較して、響板スピーカーが付いていないことと、見た目の部分で異なります。
CA901と比較してしまうと、音の響きは全然違うな…と思うのですが、鍵盤のタッチ感は同じで、スピーカーも下位機種とは比べ物にならないくらい良く、それでいてCA901とは10万円近くの価格差がある。
普段ヘッドフォンをして弾くことが多いのであれば、”家電は消耗品”ということも考慮し、CA701が選択肢として一番かしこいように思います。
CA501
CA59の後継機種として2023年に新発売されたのが、CA501。
CA501とCA401ももちろん木製鍵盤ですが、”グランド・フィール・スタンダード・アクション”となり、上位機種より目に見えない部分の鍵盤の長さが短くなります。
弾き比べると上位機種より、鍵盤の奥の方での弾きにくさは多少ありますが、本当に”多少”であって、この2機種でも十分な弾き応え!!
特にCA501はモデリング共鳴もあり、弾きやすくてコスパがいいです!
初心者がピアノを習い始めて、電子ピアノの寿命である10年経つ頃まで、十分弾くことが出来るモデルだと思います!!!
CNシリーズ
CNシリーズは、カワイの電子ピアノのエントリーモデルです。
10~20万円台で購入できる電子ピアノになっています。
CNシリーズは、レスポンシブ・ハンマー・アクションⅢという樹脂製鍵盤モデルであり、2022年秋に新モデルが発売されています。
CN301
エントリーモデルとは言っても、樹脂製鍵盤のCN301は、木製鍵盤のCA49よりも高価格。
CN301には、”アコースティックレンダリング”の共鳴モデリングを採用していることも関係しています。
なので、CN301の音色はカワイのグランドピアノ”SK-EX”の響きや広がりを感じて、とても心地いいですよ!
20万円前後の予算で音色重視派は、CN301がおすすめ!!
CN201
CN201は、CN29の後継機種ですが、ものすごく進化したと噂の機種です。
新製品発表会では、ピアニストの方が「普段弾いているグランドピアノと比べて、違和感がない」とコメントしているほど、入門モデルの価格帯では品質の高い電子ピアノになっています。
とにかく安く、本格的な電子ピアノが欲しい!!という場合は、CN201がおすすめです。(15万円程度)
ESシリーズ、MPシリーズ
ESシリーズとMPシリーズは、カワイ電子ピアノのポータブルシリーズです。
据え置き型の電子ピアノが置けない人や、保育士の練習用にもおすすめのモデルとなっています。
ポータブル電子ピアノは、どこにも持ち運べますが、ペダルはや台は別途で必要ですので、その点には注意が必要です。
ESシリーズには、専用のスタンドとスタンドに固定できるペダルがそれぞれ販売されており(計3万円程度)、据え置き型にもポータブルにもできるフレキシブルな面がありますよ!
ESシリーズの中でも、上位機種のES920は、CNシリーズと同じ鍵盤”レスポンシブ・ハンマー・アクションⅢ”を搭載している上に、HI-XL音源とアコースティックレンダリングのモデリングまで付いています。
レッスン曲などの内蔵曲はなく、子どもが楽しむ機能はあまりないのですが、その場で低音域から高音域までのレベル調整が出来る4イコライザーが搭載されたり、セッション機能がついているなど、大人が楽しむ電子ピアノとしても使えます!!
ES920は、お値段もポータブル型としては高価格になりますが、カワイの電子ピアノの良さが味わえる電子ピアノになっていますよ☆(2022年11月発売)
保育士の練習用にもおすすめの価格帯になってくるのが、ES120!(9万円程度)
保育の曲くらいなら、正直、高級電子ピアノでなくても十分!!
ES120はとにかくコンパクトなので、一人暮らしの保育士さんにもおすすめしたいですね。
ライトグレーのおしゃれ色があるのも素敵ポイント(*´ω`*)
しかも、重量がこれまた12.5㎏ととても軽い!!
なので、部屋から部屋への移動も可能だし、ライブハウスに持ち込むことだって可能なんです!!!
ライブハウスで本格的なピアノ演奏をしたい、と言う場合にも、値段も手ごろで弾きやすさも兼ねたES120がおすすめです。
まとめ
カワイの電子ピアノは、ピアノメーカーの思いが詰まった電子ピアノかなと思います!!
電化製品ではありますが、一つの楽器として鍵盤タッチや音色にこだわりがあります。
また、カワイのグランドピアノは、世界で愛好者がいるほどの重厚な音色。
特にSK-EXは、ショパンコンクールだけでなく、様々な国際コンクールで採用されているほどの実力です!!
そのメーカーが作っている電子ピアノということで、安心感もありますね。
カワイ電子ピアノは、本格的な鍵盤タッチと木製鍵盤が譲れない、という人や、クラシックを中心に弾きたい、という人におすすめです!!
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