こんにちは。
2年生になった息子は、現在、サッカーとピアノに励んでいます。
特に夢中になっているのはピアノ。
まだ始めたばかりですが、ほぼ毎日練習しています。
そんな息子ですが、年中児からの2年半、空手道場にお世話になりました。
空手は私がすすめ、嫌々ながらも通い、でも一度も辞めたいとも言わずに2年半頑張りました。
空手を習わせたのも私ですが、最終的に空手を辞める判断をしたのも私です。なぜ2年半しか続けさせず、辞めるという判断に至ったのか。
空手では、いかに道場選びが大切か。(どんな習い事も教室選びは大切ですが、空手などの武道は特にです)
中には、2年半なんて、空手の世界では何も成し得ていない、と思う方もいらっしゃると思います。
できれば私も、長く続けてほしいと言う願望を持っていました。
でも、私は空手をすぐ辞めてもいいという判断をしました。
正確には、空手を辞めるか、道場を変えるかの二択を子供と話し合いました。
その辺をお話して、空手を始めたばかりだけど、すぐ辞めたいという人に、色々な選択肢を提示できればと思います。
道場選びに失敗したのは…
当時、ネットの情報を見て、一番良さそうな道場だけを見て、即決で決めてしまったんです。
これがまあ、大失敗。
違う道場だったら続けていた可能性もあります…。
私が選んだのは、たくさん支部のある道場で、一番近く通いやすい支部道場を選びました。
稽古場所は、どの支部でも地域の体育館などです。
この道場を選んだ理由は3つです。
息子は、すぐに練習には参加したものの、俺はやりたくない、とハッキリ言っていました。
にもかかわらず‥強くなってほしい、と言う気持ちが当時の私には大きく、だましだまし始めさせました。
この道場選びで決めたポイントが、全て間違っていたということも知らずに…。
息子が空手をすぐ辞めてもいいと思った理由
始めてから、稽古の日にやる気満々で行ったのは、指で数えられる程度で、基本的にはお休みしたいなあと言ったり、お休みしたいとは言わなくても息子がそう思っているのがわかる感じでした。
それでも。
一度も辞めたい、とは言わなかったし、私がああだこうだ言ったのもあって、ちゃんと強くなりたい、ということもありました。
黒帯とったらやめるわ~とか、そんな簡単に取れるかい、と思うこともあったけど、小さい彼なりの目標も持ってやっていました。
稽古が始まるまでの間、お兄ちゃんたちに遊んでもらえたのも、道場へ向かう理由づけになっていました。
受け身な彼だったからこそ、この道場で続けられたのかもしれません。
でも、話し合って、空手を辞めることにしました。
すべては、指導者への違和感を払拭できなかったからです。
少人数は辞めた子供が多かったから
まず、道場決めの時に、道場生が全ての曜日合わせても20人もいなくて、少人数で丁寧に指導してもらえそうだと思って入ったんです。
実際、形は丁寧に教えてもらったし、誰が見ても出来の悪い息子にも、付きっ切りで指導してくださる指導者もいました。
その方には、本当に感謝しています。
でも、実際には、少人数の空手道場であったのは、息子が入会する前にたくさん道場生が辞めていたからだったんです。
そして、息子が入会してからも、どんどん人数が少なくなり、最終的には7人になっていました。
続けているのは、級も上がって、比較的強くて見込みのある、上級生のみ。
息子の同級生もおらず、組手の相手となるような友達もいませんでした。
これでは、空手が上達する機会もないし、友達もできないし、学校の外での居場所になんて到底なりえない、と思いました。
指導者が来ていない子供の悪口を言う
それと、空手を辞めた圧倒的な理由は、指導者です。
指導者に気になることは、習い始めたころからありました。
それは、指導者同士で、違う曜日に稽古に来ている子供たちの悪口を言うことです。
それも、他の子供や保護者の前で、しかもしょっちゅう。
違う曜日の子供たちだったので、どういうことかわかりませんでしたが、実際に一緒に練習する機会があり、様子を見ていましたが、あまり強くなかったことと、単純に気に食わなかっただけだと思います。
もちろん、その子供たちもみんな辞めていきました。
空手の技を教えるだけの道場だった
道場の教訓も覚え、最後の挨拶の時にみんなで声に出して言う儀式があります。
でも、ただただ覚えて読むだけで、難しい言葉の意味も教えないので、息子はチンプンカンプン。
師範は「俺はこんな早く言えるんだ」とか意味の分からないところで偉そうにしてるし、これを読ませる意味は何なのか…と疑問でした。
大事とされている挨拶だって、みんなできてないし。
それで、気づいたんです。
空手道に通ずる教育は、全くできない道場なんだと!!
息子が通っていたのは支部道場だったのですが、昇級審査の時に聞く本部道場の指導者の言葉は、子供の人格形成を大事に指導されているんだなということがよくわかるお話でした。
でも、その精神は、息子が通う支部道場の指導者には何も響いていなかったようです。
空手を習えば礼儀が身につくと思っていた私が間違いでした。
正しくは、良い指導者の下で空手を習えば礼儀が身につく、なのです。
子どもに悪影響を及ぼすタイプの厳しさだった
習い始めた当初は年齢が小さかったこともあり、優しくされていましたが、明らかに空手の才能のない息子は、当然のように厳しくされ始めます。
厳しい師範や指導者を怖がり、その怖がる気持ちのせいでさらに行動が遅れて、さらに怒られます。
空手の技術が向上するでもなく、俺はできないんだ…という気持ちだけが募ります。
それでも最初は、息子に頑張れ!ちゃんとしなさい!!と話していました。
指導者も、息子の弱いところを直そうと思って言ってくれているに違いないと思っていたからです。
でも、それが間違いだったことが明らかになる事件があったのです。
それは、本部と全ての支部の道場生が集まる秋の大会で、息子が1戦も勝てずに終わった時のことです。
息子の道場生のほとんどが1戦も勝てなかったのですが、帰ろうとする保護者に向かって、こう言ったんです。
「あなた方の子供たちのレベルはご覧の通りですから、そんな簡単には勝てませんよ」
はああああああ~?
と思いました。(笑)
なんだ、別に、息子や道場生の子供のために指導してるわけじゃなく、自分が強い選手を育てることのできる指導者になりたいから、厳しくしているんだ、と分かったんです。
そして、自分の道場生がみんな勝てないから、その恥ずかしさを保護者や子供への怒りに変える。
指導者としての心構えもなければ、社会人としての責任も欠如。
だから、みんな辞めていくんだな、と納得しました。
そのあとには、こんなこともありました。
おそらく、この指導者の中では、悔しいと思って奮起してほしい、という思いもあったかもしれません。
しかし、冷静に考えたら、ただの悪口と指導不足です。
私の中で、こうやって相手を下げることしかできない指導者ならば、この道場にいても意味がない、すぐに辞めさせよう、と思ったんです。
スポーツマンシップのない指導者は、はっきり言ってだめですね。
指導者の間違った厳しさはいじめや暴力と同じ
空手は、長く続けないと良さに気づかないし、厳しい指導を嫌がって辞めたら投げ出す癖がつく、なんていいます。
長く続けた人は、そう言います。
でも。長く続けることだけが美徳ですか?
長く続けてこんなしょうもないことしか言えない指導者の元だったら、そんな道場は辞めてもいいと思うんです。
指導者と子供、そして保護者が同じ方向を向いて、指導者に技を教えてもらい、時には厳しく、時には優しい言葉をかけてもらって、信頼関係を築いていくと思います。
むしろ、自分を肯定できるようになれば、空手や道場を辞めたことがプラスになると思います。
いい指導者ばかりじゃなく、武道の精神を理解できない指導者だっているんだと、勉強になりました。
それと、すぐ辞めたら子供が投げ出す癖がつく、と言っても、こんな道場で続けさせるのは、親である私がいじめや暴力を容認しているのと同じだ、と思って、甘えさせるわけでなく、むしろ教育の一環として辞めさせました。
いい道場はたくさんある
そもそも、私はこの道場の理念や考え方がいいと思って入会したのです。
なので、本部道場の指導者は、秋の大会や昇級審査でお話されている内容や指導が、とても良いと思っていました。
逆に言えば、こんな変な指導者がいる道場でも2年半も続けられたのは、本部道場の方々のおかげでした。
また、近所の方に誘ってもらい、地域の他の道場を見たこともあります。
その道場は、人数も多いので、年齢の高い子供が小さな子供の世話をしていました。
挨拶もきっちりしており、控えめな子に対しても「声が大きく出せた!この調子で頑張ろう!」と、子供のいいところを見つけて指導していました。
もちろん、優しさだけでなく、厳しさや強い言葉もありました。
でも、子供が信頼して指導者の顔を見ていたのが印象的でした。
空手では、本当に強くなれる子供は一握りです。
そうじゃない子に、どんな指導ができるのか、礼儀や心の教育、それを期待して空手に入会させている親も多いと思います。
だから、技の強さだけが大切と思っている道場に行きたい人はそういう道場を選べばいいのですが、武道の精神を学んでほしいという場合は、空手道場選びは慎重になったほうがいいと、今更になって気づきました。
道場を変えるなら絶対早めがいい
とりあえず、習い事を辞める時は、1か月のお休み期間を与えているので、空手を辞めるか移籍するか考えました。
本部道場まで毎週通うのはちょっと距離的に大変。
それに、本部道場に変えました…というのも、今の指導者に顔向けできません。
見学したことのある他の道場への移籍も考えました。
この道場なら、多少息子にやる気や才能がなくても、空手を続ける意味があると思ったからです。
でも、同じ流派とはいえ、道場が変われば認定された級もなくなることが多く、また白帯からのスタートになることもあります。
息子はそれが嫌で…。
あっちの道場のが楽しそうだけど…。
空手を続けるのであれば、この帯をつけれる今の道場がいい!
と言いました。
まあ…、空手は好きじゃないから、辞められたらラッキーかな!
とも言いました(笑)。
そして、ピアノを習いたい、という明確な目標を見つけたこと。
そもそも私がだましだまし始めさせた空手だったので、他にやりたいことがあるなら、他の道場に変えて不利を被ってまでは、空手を続けることはもういいや、と思ったんです。
もし、通っていた空手道場にもっと早めに見切りをつけることができていたら…続けられていたかも、もっと心も体も成長していたかもと思うと、少し悔しい気もしますが、これが運命だったのかなと思っています。
まとめ:指導者に魅力がなければすぐ辞めるべし!!!
というわけで、我が家では、息子の空手を辞めるという判断をしました。
道場を変えてまで続けなかったのは、空手に対する気持ちが少なかったことと、他にやりたい習い事を見つけたからです。
指導者に対して違和感を感じてすぐ、道場を変えていれば…とも思いますが、その時は、高いお金を出して道着も買ったし…と、踏み切れずにいました。
でも、2年近く、いじめにあわせていたのと同じだったのかと思うと、指導者に不信感を持った時点ですぐに辞めて、空手を好きになることができる道場に出会えていたら…という後悔もあります。
でも、このタイミングで好きな習い事に出会えたから、辞めてもマイナスじゃないなと思えました。
ただ、子供に空手のやる気があって、強くなりたいけど指導者が良くない場合は、移籍してもいいと思います。
そんなこともあるかもしれません。
おそろしく、前時代的です。
だからこそ、短い間の所属であれば、あまり引き止められずに移籍することが可能です。
なので、指導者が合わないと感じた時は、迷わずすぐに道場を移籍する判断をしたらいいと思います。
あと、子供は、指導者や大人は間違ってない、と思いがちなので、親が指導者を見極めることも大切です。
空手をすぐに辞めたいと思っている方の参考になればと思います。
コメント
あ~同感です